おはよう! 1日ひとつ英単語

60歳を過ぎ肩の力が抜けてから案外楽しくなってきたなあと思う日々です。

2024年はアメリカ大統領選挙の年ですが、バイデン現大統領の夫人ジル・バイデン博士の称号について




大統領夫人の Dr. の称号について議論があるとは! びっくりでした。









ことは、4年前に遡ります。


ファーストレディとなった(翌1月に、なる予定の)バイデン夫人も何かと注目を集めるようになりました。



そこで衝撃的だったのは、



2020年の12月、ウォールストリートジャーナルのゲストコラム(op-ed)に寄稿された


「バイデン夫人、ドクターの称号を使うのをおやめになったら」


という内容の記事でした。






下記引用します。


Is There a Doctor in the White House? Not if You Need an M.D.
Jill Biden should think about dropping the honorific, which feels fraudulent, even comic.
By Joseph Epstein
Dec. 11, 2020 5:56 pm ET


https://www.wsj.com/articles/is-there-a-doctor-in-the-white-house-not-if-you-need-an-m-d-11607727380


(現在、無料では記事は途中までしか読めないですが、読み上げはフルストーリーのようです)



このコラムに対し、多くの反論が寄せられました。










Dr.Bidenと名乗るのはおかしいと記事の執筆者は言っているのです


問題のコラム記事の寄稿者は、ノースウェスタン大学で長く教えていた経歴がありますが、


自分は通常の博士号は持っていないと記しています。



バイデン博士(バイデン大統領の夫人)は、


夫のバイデン氏が副大統領の時からずっと、Dr. Jill Bidenと名乗ってきました。



こうした経緯に対して


寄稿者は、Dr.の称号を氏名の前に付けることができるのは、


メディカルドクター、つまり医者であって、ジル・バイデン氏は、医者ではない。


だから、Dr.を名前の前に付けるのは適切ではない


と述べ、外した方がいいのでは、としています。







Ph.D (Doctor of Philosophy) および他の博士号を持っているものがDr.を名乗ってどこがいけないんだと思う


寄稿者が、Dr.の称号は医師のみが使うものだから、医師でないものは使うな


という主張をしているだけであれば、議論は単純です。


Dr.の称号は、医師以外は使えないのかどうかだけの議論になりますから。


そして、当然、医者に限ったことであるはずがない。



ところが、寄稿者は、


バイデン博士の博士号は、Ed.D である


とわざわざ言っています。


さらに彼女の博士論文や博士号そのものに対しても、


評価しないような記述がありました。



Ed.Dは、教育の専門家に授与される博士号です。


たしかにPh.D ではありませんが、博士号であることは変わりません。


ジル・バイデン博士は、博士号を持っているので、


Dr. の称号を使うことになんの問題もないはずです。






私がびっくりしたのは、Dr.の称号は医師だけが使うという考えや、アカデミア以外では使わないという人がアメリカにも一定数いるらしいということ



私がアメリカに赴任した時、赴任先が、アカデミアであったせいか、


ついぞそんな話は聞いたことがありませんでした。



博士号を持っている人の敬称は、通常 Dr. でしたよ。


私もPh.Dを持っているので、フォーマルな席では、


必ずDr. 付けで呼ばれていました。


(普段はファーストネームです)



ですから、研究者で、Mrs. あるいはMs.あるいはMr.となっている場合は、


博士号は持っていないんだな


と理解していました。


それが当たり前だと思っていたのです。



このコラムの件をきっかけに調べてみたところ、


アカデミアの外では


Dr. の称号は、医者 (M.D.) との混乱を招くとか、


エラそうに聞こえるのでといった理由で通常


使わないという人がいるらしい。





へー、そうなんだ。



いろいろな考え方があるのねえ。



さて、話はかわりますが、今年の大統領選挙、


どうなることでしょう。



非常に興味深いです。




今日の英単語: misogynist (名詞) 女性嫌い、女性への偏見が強い人

形容詞で使われることもあるとのことですが、やはり名詞の印象が強いです。