おはよう! 1日ひとつ英単語

60歳を過ぎ肩の力が抜けてから案外楽しくなってきたなあと思う日々です。

私にもっとも大きな影響を与えた先生: best wishes


あるすばらしい先生に英語を教えていただいたので、今日の私の仕事があります








私はイギリスに長くおられた日本人女性の先生から、


英語を教えていただきました。



中学生から高校生半ばの5年間くらいでしょうか。


この方は、某大学の教授をされていて、


偶然のご縁で教えていただくことになったのです。


お忙しい方なので、月に1回ていどのレッスンでしたが、


その効果はすばらしいものがありました。




今から、半世紀以上も前のことです。


インターネットもなければ、もちろんyoutubeもありません。


私は東京に住んでおりましたが、


近辺に外国人もほとんどいないといった時代です。




先生とお会いしている間はすべて英語


キンダードウデン(Kinderduden) という絵本を使用して、


日本にはないけれど、イギリスやアメリカではよく使う日用品の


名称を覚えたり、


native特有の言い回しを練習したりもしました。



特に、LとRの発音は、苦手なので、


その練習もずいぶんしました。


残念ながら、私は今日でも、この発音がよく出来ているとは


思えないですが、


留意して、話すことはできるようになりました。



また、ジャーナルなどの長文を読んで、その意味を短くまとめて


英語で発表するという訓練も、非常に有効だったと思います。



本当に、今まがりなりにも私が英語を使って


海外の人々と幅広く交流できるのも


この先生のご指導あってのことなのです。





英語を勉強するんじゃなくて、英語を使って勉強してね


指導されるにあたって、先生がよく言っていらした言葉です。



※ 私が社会科学系の分野を希望していることをご存知だったので※



きっと留学もするでしょうから、


その時、気後れしないように、英語を学ぶことは大切だけれども


あなたは、英語を使って別の学問をすることになると思う。


どこに行っても、英語ができれば、


コミュニケーションに困らないでしょう。





品の良い英語・・


先生は品格のある英語ということも、大切にしておられました。


たとえば、


congratulations は男性に対して、


best wishes は女性に使う方がぴったり。


半世紀以上前ですから、今のジェンダー感覚からは、ずれるかもしれませんが、


当時はこうおっしゃっていました。


また、body という単語は、


気を付けて使ってね。


であるとか、さらに、


洋式のバスタブを使う時は、


最後に水を落としたあと、ring(水が入っていた時の一番上部に残りがちな跡)


が残らないようにね。


などなど。


思い出すと、懐かしくて、涙が出てきそうです・・





イギリス人の守衛さんは「イギリス人から電話があったよ」と


私は学生時代、2ヶ月ほど、イギリスのサマーキャンプに参加したことがありました。

その時、先生も偶然イギリスに滞在中だったので、

キャンプに電話をくださったのです。


私は不在で、守衛さんがメッセージを受けてくれたのですが、

「苗字が聞き取れなかったけど、イギリス人だったよ」

とのこと。

あっ、きっと先生だ、と思ったので

「私の英語の先生で、日本人」

と言うと、守衛さんは絶対イギリス人nativeだった!間違いない!

と言い張ります。


そこへ、再度電話。

守衛さんは受話器を引っ掴むと、

「はい、本人に変わります。大変失礼ですが、イギリスの方ですよね」

「えっ、日本の方! 申し訳ない。失礼な質問をして・・

あまりに美しい英語なので・・」

とびっくりしていました。


私、不肖の弟子ではありますが、私なりに先生の背を追いかけて

60代ながら頑張っております。

(※部分、加筆)

今日の英単語: gush (動詞、名詞)   噴出する、沸き出る。噴出。

Oil gushed out of the pipe.