おはよう! 1日ひとつ英単語

60歳を過ぎ肩の力が抜けてから案外楽しくなってきたなあと思う日々です。

天邪鬼なお弁当の思い出: 母は偉大なり

母は料理が上手でお弁当も綺麗に作ってくれたのですが


 




母の作ってくれるお弁当は本当に花丸のお弁当なんですが、

天邪鬼な私は、なんというか外で食べたり、

菓子パンとか買ってみたいような気がいつもしていました。


中学生のころの友人で、お家が忙しい時に

いろいろなペストリーや、

クラッカーとクリームチーズなんかを持ってくる人がいました。

美味しそうだなあ。


高校になると、校内に食堂と売店があって、なかなか魅力的なメニューです。

ラーメンとかカツカレーとか、いい匂い

食べたいなあなどと、可愛くないことを思っていました。


一方、父は当時仕事場が六本木にあり

昼を食べるところはいっぱいあったらしく

たぶん、一度もお弁当持参したことないと思います。

何十年も前の六本木は今とはだいぶ違って、

もう少し静かで洒落た街でしたから。





母には言いにくかったが


思い切ってある日、

毎日お弁当大変だと思うんで、学食で食べてみようかな

と言ってみました。


するとあっさり、

じゃあ、週半分お弁当、週半分学食にしなさい

ということで決まり、学食代も出してもらえることになりました。


よかった。

なんでも言ってみるもんです。




ところが社会人になって、またお弁当を作ってもらうというていたらく


大学生の頃はみんな学食や周囲のお店で食べていましたから

お弁当の記憶はありません。


ところが卒業後、申し訳ないことに、

また母にお弁当を作ってもらうことになったのです。


私は日本の大学を卒業後、

2年ほど会社勤めをして資金を作り、アメリカの大学院に進学しました。

その間はドケチです。

とにかくお金を貯めないといけませんから、節約節約。


父は優しい人ですが、厳しいきちんとしたところもあり、

留学代全部出して、などとはこちらも意地でも言えません。

もう22歳。しっかりしなさいと言われるのが目に見えています。



実家からの通勤なので、その点は助かりました。

母に形ばかりの少額を入れて (結局は、母が貯めておいてくれました)、

甘えっぱなし。

私の勤務先は虎ノ門だったので、結構お昼も高く、

いつもぶつぶつ言っていたくせに、ここは一つお弁当で切り抜けようと思いつきました。


朝寝坊して大慌てで不器用に弁当を作る私に哀れを催したのか、

ある日から母が作って持たせてくれるようになりました。


生意気言ってごめん。

母さん、ありがとう

というわけで、

その後、なんとか貯めた なけなしのドルを抱えて、無事アメリカに出発しましたとさ。

おしまい。

Thank you for sharing my memories.



今日の英単語:  retribution (名詞)   報復、応報